臨床研究の目的
研究には、動物を用いた実験や人工的に合成したタンパク質等の物質を用いたものなど様々なものがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。その中でも「臨床研究」は、患者さんに研究に参加いただいて行う研究です。人間の体は他の動物とは異なりますし、患者さん個々にも違います。そのため病気の診断方法や新しい薬の開発には、どうしても患者さんに参加していただく臨床研究が必要になります。
当社は最新の情報解析技術に基づき、患者さんから得られたデータから直接治療方法や診断方法を見つけ出すことを目指しています。それによって、これまでの治療法や診断方法の開発より早く、より有効なものが開発できると考えています。しかし、その実現にはより多くの患者さんのご理解・ご協力が欠かせません。
当社が行う臨床研究の趣旨をご理解いただき、ぜひご参加いただければ幸いです。
なお、参加した臨床研究への参加を取りやめることや、データを使うことを拒否することは患者さんの権利であり、いつでも可能です。また、疑問点や不明点もいつでもお尋ねください。
臨床研究に対する考え方
これまで診断法や治療法の開発は、お医者さんや製薬会社が医療ニーズを考え、進められることが多かったのですが、今後は患者さんに開発の早い段階から関与していただくことで、抱えておられるニーズや課題について直接理解することがますます重要になると考えています。臨床研究に伴ってお伺いするアンケート等で、あるいは直接お話を聞かせていただくことにより、より患者さんの役に立つ開発方針が立てられ、ひいては患者さんにもメリットになると期待しています。ぜひ病気について話を聞かせてください。
臨床研究は、患者さんのご理解とご協力がなければ行うことはできません。研究では採血や手術検体の提供、医療データの提供など、患者さんの身体的負担や個人情報の提供を伴うことも多くあります。当社は、これらのご負担や提供いただく情報の重要性を十分に認識しております。
個々の臨床研究は国等が定める臨床研究に関連するガイドラインに基づき、倫理委員会の審査・承認を得て行います。また、患者さんの臨床研究へのご参加・検体や情報の提供は、提供いただく検体や情報の管理体制や利用方法、臨床研究に参加することで予想される不利益等について医師が説明し、同意・納得いただいた上で初めて可能になります。患者さんの同意なく行われることはありません。同意の撤回もいつでも可能です。撤回以降検体や情報が研究に利用されることはありません。
今後行われる別の臨床研究で、検体や情報を再利用する場合があります。その場合、患者さんに直接・またはウェブサイト上等アクセスしやすい方法で通知いたします。その場合にも同意・非同意は患者さんが自由に選ぶことができ、同意の撤回も同様です。